竹野 浩樹 (たけの ひろき)
1989年 住友商事入社。 1997年 米国住友商事 投資事業部(ニューヨーク駐在)。
2000年 マミーマートへの出向を経て、2005年本社に戻り、現在、約30名が在籍するブランド事業部の部長。
「現場を知るリーダー」としてグローバルに飛び回る日々。
竹野 浩樹 (たけの ひろき)
1989年 住友商事入社。 1997年 米国住友商事 投資事業部(ニューヨーク駐在)。
2000年 マミーマートへの出向を経て、2005年本社に戻り、現在、約30名が在籍するブランド事業部の部長。
「現場を知るリーダー」としてグローバルに飛び回る日々。
2010/4/1 UP


シャツ・ブラウスのオンリーショップとして高い認知度を誇る、イタリア発の「ナラ カミーチェ」。 07年9月、前オーナーより事業を継承し、09年6月にはECサイトをオープン。着実に顧客層を広げている

NY発、アパレル・雑貨の高感度スペシャリティストア。新宿、銀座、横浜の3店に加え、08年度には2店のアウトレット店を出店し、 順調に拡大。さらに10年3月には、神戸に旗艦店を出店

世界的にみれば、中国などもっと大きな潜在購買力を持ったマーケットはあるが、ブランドにとって日本マーケットは重要な意味を持つ。日本の消費者の要求水準は厳しい分、ブランドのよさを正しく理解してくれるマーケットでもあるのだ。日本でうまくブランドをコントロールすることができれば、他の地域でも成功を収めることができる。この重要なマーケットでのスピードある成功を期待した多くのブランドが、コーチ・ジャパンなどの成功に貢献してきた住友商事に直接、提携交渉の声をかけてくることが増えている。

ブランドの日本展開とその成長をサポートするために、住友商事はジョイントベンチャーを行う。そこには、住友商事がこれまで培ってきた小売り事業でのノウハウや知識、人材力が最大限に生かされている。ブランドビジネス戦略を先頭で担っている一人、竹野も入社後すぐに、ドラッグストア「トモズ」の設立から参加。さらに住友商事が出資したスーパー「マミーマート」では野菜売り場の現場で奮闘してきた。
「小売りでは、店頭の現場で起きていることこそが、経営の問題なのです。現場での解決能力を身につけていけば、それがやがて経営者になったときの問題解決能力につながる。私たちの事業部では、まず最低3年は現場を経験して小売りの基本を徹底的に学び、その後、また違うビジネス現場への異動を経ながら、『問題解決能力・ノウハウを身に付けた、小売りビジネスの経営者として活躍できるような人材』を育成しています。こうした人材をブランドとのジョイントベンチャーに送り込むことで、ブランドが成長するために必要な問題解決を行うことができるのです」と、竹野は自らの経験を踏まえ、自信をもって語った。

これまで、多くの総合商社はブランドに関わるビジネスを、ライセンスビジネスとして行ってきた。海外のブランドホルダーよりブランド使用権を取得し、日本での“マスターライセンシー”としてブランドホルダーに最低限の売り上げを約束。そして国内では、商品カテゴリーごと(アパレル、バッグ、雑貨など)にブランドライセンスを各社にサブライセンスし、そこで売り上げを確保するという仕組みだ。商社にとってリスクは少ないが、ブランドホルダーにとっては、ライセンス商品の展開を直接コントロールできないため、ブランドイメージを大きく損なうことにもなりかねない。
しかし、住友商事はこうした従来のやり方とは異なり、ブランドを『事業経営』の視点でとらえた取り組みで成果を挙げている。
「住友商事が共に取り組むことで、事業経営として、そのブランド価値をあげることができるのか。これがポイントです。その上で、ビジョンを共有して共同出資(ジョイントベンチャー)会社を作り、小売業として商品が消費者に届くまで、腰を据えて取り組む。これが私たちのやり方です。日本でのブランド戦略を共に練り上げ、人材交流をはじめ、出店、販売店管理、物流までを住友商事がサポートすることによって、ブランドの成長を加速していきます」
2010/4/1 UP